夏目漱石とマザーテレサと物乞いのおっちゃん

mother-house
■マザーハウス「MISSIONARIES OF CHARITY」、ボランティアに参加

マザーハウスにて、日本人のシスター(カトリック修道会の会員)による「マザーテレサの教え」を聞く機会があった。小一時間ほど。そのときノートにメモったことを、さらにブログでまとめてみる。

マザーテレサは1981年に日本にも来たことがある。東京の山谷や大阪のあいりん地区に訪れたようだ。山谷と言えば、知る人ぞ知る東京のエリアである。その際に、「日本は物質的には豊かな国であるが、精神的な貧しさがある」と指摘。1人1人が豊かになると同時に、忙しくなって、本物の愛が薄くなっている、と。人間にとって、物質(物の不足)より精神(愛の不足)の貧しさの方が、よりツラい、と。「孤独」、「さびしさ」、「誰にも必要とされていない感」。そこに、年寄り・こどもとかの年齢は関係ないし、また、金・ステイタスの大小も関係ない。

マザーテレサは「死を待つ人の家」と呼ばれる施設を1952年に設立。最初は批判の声もあったという。「死ぬ人を看病するのではなく、もう少し元気な人を看病したらどうか?」と。それに対する、マザーテレサのアンサーは深い。「一時間後に死のうとも、死ぬ前にあなたは愛されているということを知ってほしい、愛を伝えたい」。そして、マザーテレサの言う「愛(本物の愛)」とは、「無条件・無償の愛」のこと。「愛すること」と「好きになること」は本質的に違う。「好きになること」は自動的にできるが、「愛すること」には決心・努力が必要になってくる。

我々は大きなことなどできない。小さなことに最大限の愛を注ぐべき。小さなことを大切にする。そこに愛がある。愛は家庭からはじまり、平和とは隣の人に笑顔を通して、愛を伝えること。これらのことは、マザーテレサが何回も言っていたことだという。

最後に、「ここでのボランティアが終わっても、あなたの国でカルカッタを見つけてください」というメッセージで終了。濃い一時間だった。

reading-kalighat
■Kalighatの待ち時間に読書、読書

古本屋に日本の本があったので、「一冊テキツーに買うべ」と思って購入。「悩む力/姜 尚中」。主に夏目漱石をフィーチャーし、そこから「現代人の行き方指南」を温故知新していくという内容。少し難しい内容。そして響く点あり。「マザーテレサの教え」と「夏目漱石の哲学」がリンク。それをピック。

  • 「開化の潮流が進めば進む程、又職業の性質が分れれば分れる程、我々は片輪な人間になって仕舞うという妙な現象が起きる」 by 夏目漱石
  • 「自由と独立と己れとに充ちた現代に生れた我々は、其犠牲としてみんな此淋しみを味わわなくてはならないでしょう」 by 先生@こゝろ
  • 「漱石の趣意は、文明というのは、世に言われているようなすばらしいものではなく、文明が進むほどに人の孤独感が増し、救われがたくなっていく、というところにありました」 by 「悩む力」本文より

お金があれば幸せになれる?お金がないと幸せになれない?物があると幸せになれる?物がないと幸せになれない?文明が進んでると幸せになれる?文明が進んでないと幸せになれない?

sepia-kolkata
■コルカタのとある街角、リキシャの座イス青がセピアの中に映える

chaos-kolkata
■カオスなコルカタ、陰が陰呼び陰になる

Kalighatでの待ち時間、読書をしながら過ごした。途中、チャイでも飲むべと思い、チャイ屋探し。物乞い風のおっちゃんに話しかけられる。何を言ってるか、よくわからない。ただ、どうも写真を撮ってほしいみたい。リクエストに応える、すかさずチェック。おっちゃんの表情あたたかい、豊かさがにじみ出ている。その流れで一緒にチャイ屋に行くことにした。一杯おごった。そしたら、近くのこれまた物乞い風の人に、自分のを半分分けていた。人にあげなければ、まるまる1杯飲めるものを、人に分けたので半減してしまった。「ほうほう、これが愛か」。

しばらくすると、これこれまたまた物乞い風の人がやってきて、自分にもおごってくれと言う。1杯3ルピー(約6円)のチャイ。断わる。僕は自分からしかおごらない。すると、「Japan is very poor country!」と。食べ物もスパイシーなら、ジョークもスパイシーでやがる。しかし、最後には「See you Masa.」とあったので悪い気はしない。

local-curryshop
■地元の人しか来ないような店。デフォルトでスプーンなし、右手で頂く

インドに着いてからの5日間ほどは下痢、下痢、下痢。生水は飲んでないし、それなりに気を付けていたのに、だ。東南アジアをまわってから、インドにやってきたので、大丈夫だろうと考えていたが、やはりインドは格が違うらしい。宿の外国人旅行者もだいたい下痢。そして体調不良者多し。さすが、インド、容赦なし。

masanoria_336

コメント

  1. okome より:

    はじめまして。
    いつも楽しく拝見させていただいています。

    マザーテレサの言葉、とても心に響きますね。
    物質的な豊かさと精神的な豊かさについては私も最近良く考えさせられます。

    高度な文明、資本主義経済の発展の先にはいったい何があるのでしょうか?
    気になります。