伊豆八十八ヶ所巡礼

4日目!
静岡県下田市→静岡県賀茂郡松崎町雲見、走行距離50km

頭の方でガサガサ物音がする。時計を見ると、朝5時前。昨日食べた弁当のゴミ袋をネコかカラスがなんかやっているのだろうと推測。チラかされたら面倒くさいと思って、すぐテントを開け外を見る。と、白いネコ。追い払って、ゴミ袋をテントのなかに入れて、仰向けになりボーっとする。

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■この出会いで今日のすべてがはじまった、恵子さんと

正直に言うと、しんどい。昨日の朝も、一昨日の朝もそう感じたが、3回目の朝である今日は強烈にしんどいと感じた。これじゃ、日本一周ムリだな。もう帰りたい。と思った。で、旅の失敗は認める。どういう言い訳をしようかと、そんなことをボーっとしながら考えた。

ブログの存在がネックだった。長期の旅に出たのに、1週間も経たないうちに帰ってきたのでは情けなすぎる。それが全部ブログでバレる。ブログがなければ、誰にも知れることなく帰ることができるのに…とさえ思った。

次に頭に浮かんできたのはこうだった。「何度もあきらめようと思いました」、成功者が必ず言う定番の言葉だ。いや、わかってるよ。あきらめたら終わりだ。でも、しんどいなぁ。いつまでもボーっとしているワケにもいかなかったので、テントをたたみ、寝袋をしまい、トイレで顔を洗った。

トイレの前で、記秀さんと恵子さんに話しかけられた。「この自転車で日本一周?すごいねぇ」。立ち話をした。京都から来られていて、これから伊豆八十八ヶ所の巡礼を走って周るらしい。八十八ヶ所を一気にやるには時間がかかりすぎるので、何分割かに分けて、今日はその3回目とのことだ。

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■このユニフォームで走ってまわる!ハード!

「フォークシンガーの方がいて、お寺でコンサートをしながら周るんです」。伊豆八十八ヶ所というのも初耳だったし、お寺でコンサートというのも初耳だった。びっくりした。「11時から海蔵寺でコンサートだから、よかったら来なよ」と誘っていただく。進む方角は一緒だった。行ってみようと思った。

フォークシンガーの方というのは、高石ともやさんだった。フォークソングの草分け的存在の方だ。みんなでお経を読んだ後、コンサートがはじまった。ギターを弾きながらの、歌と語りだ。

「40年前フォークソングがはじまって僕がいちばん古いんですよ。僕の前にいないんですよ、ギターの弾き語り。で、40年やってきたけど、あの頃って、岬巡りの旅は続くとか、遠い世界に旅に出ようとかね、旅の歌ばっかり作っとったんですよ。普段はつまんないけど、旅に出たらいいことがあるって…」

「でね、みんな20代でフォークソングやってたのが、みんな60過ぎてきて、われわれは目的地に着いたのだろうか?と。じゃ、おれもっかい巡礼の旅やろうって言って、それはいい!って北山修が言うから、なんで?って聞いたら、死ぬ心の準備ができるからって」

「みなさんはあのー、まだまだ未来があるから…10年しか20年しかない。で、1年前のちょうど今頃、加藤和彦ってのが自殺しましてね、あれはもう、いちばん最初からの一緒にやってた仲間なんです。鎮魂歌で魂鎮めなあかんので、あの素晴らしい愛をもう一度…」

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■金泉寺にて昼食。奥は勝海舟が風待ちの為、1週間滞在したという間

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■普照寺にてコンサート。バイオリンで、「大きな古時計」、歌詞はオリジナル

ということで、「あの素晴しい愛をもう一度」もみんなで歌ったりした。北山修さんが作詞で、加藤和彦さんが作曲した曲。僕の大好きな曲だ。ここでこういう形で歌うなんて夢にも思わなかった。海蔵寺を出たあとは、金泉寺、普照寺も一緒に巡らせてもらった。

飛び入りのそれでいて何もないような僕に、みなさん気さくに話しかけてくださり、うれしかった。「じゃあ、今日は最後まで一緒に行くか!」と言って下さったのだが、その後、道を間違えてしまい、一行とはぐれてしまった。山道だ。一回間違えるとすぐには戻れなかった。どうにか、山道を抜けた頃はもう暗くなり始めていた。雲見という場所。

今日は50kmと距離はたいしたコトなかったんだけど、すべてが坂道だったので相当疲れた。汗で体が冷え始めていた。たまたま雲見というのは、温泉街であって、風邪をひかないよう、それと、今日の疲れを癒すためにお風呂だけ入りにいこうと考えた。

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■みんなで記念写真 @ 普照寺

太郎」という温泉民宿に行ったのだが、今日は定休日とのコト。ツイてない。「この辺にお風呂だけ入れるところありますかね?」と聞いたのだが、今はどこも宿泊のお客さんがお風呂に入ってる時間だから難しいようだ。困った。すると、おかみさんが、「ちょっとお風呂見てくるねぇ」と。特別入れてもらえることになった。

自転車をお店の裏に止めていると、「お代はいいからねぇ」と、おかみさん。「お兄ちゃん泊まるところはあるの?」とも聞かれ、近くに小屋風のバス停があったので、そこでテントを張ろうかと考えている旨を言うと、「よかったら泊まって行きな、部屋だけはいっぱいあるからさ」と。ご好意で民宿に泊めていただくことになったのだ。旅はじまって以来のお風呂、旅はじまって以来のお布団だった。

ご主人とおかみさんに何度もお礼を言った。お二人とも温かい人柄だった。部屋のテレビで少し、「はねるのトびら」を見た、平和だ。温泉に入ったあと、どうしてもコーラ(120円)が飲みたくなって買った。ブログを書くときの眠気覚まし用にとコーヒー(120円)も買った。

すべての作業が終わって、深夜2時頃寝た。

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コメント

  1. さとし より:

    日本っていいですね~

  2. masanoria より:

    > さとしさん

    旅はまだ始まったばかりですが、自分が日本全国をまわった後、
    この日本という国に対して、何を思うのか今から楽しみです。

  3. 10時っ頃会ったガキ より:

    もう一度伝えますが頑張ってくださいw(ある種の迷惑)
    更新楽しみにしてますねーw

  4. Makoto より:

    日本でも、素晴らしい出会いに支えられながら旅をすることができるんですね。
    「こんな人見かけたら応援して!」と、友達にまささんのこと話してます。
    楽しいこと、うれしいことばかりじゃないと思います。でも、誰にでもできることじゃない。まささんにはまささんにしかできない旅がありますよね。
    ブログでの報告、楽しみにしています!体に気をつけて!!

  5. masanoria より:

    > 10時っ頃会ったガキさん

    応援はホントに元気が出ます!
    まだまだ旅は続くので、更新楽しみにしていて下さい。

  6. masanoria より:

    > Makotoさん

    友達にも話して下さったこと、ありがとうございます!
    応援で本当に勇気と元気をもらっています。感謝!